妊娠中の便秘って大変ですよね。特に妊娠後期になると、お腹の張りや痛みを感じやすいのでつらいですよね。また、「便秘薬を使うと赤ちゃんに悪い影響を与えてしまうのではないか・・・。」「便秘がこのまま続いても胎児に悪い影響が出てしまうかもしれない・・・。」などと心配になってしまいます。
私も妊娠している時に便秘になってしまい、強くいきんだ瞬間に肛門を切ってしまったことがありました。そんなつらいときは不安な気持ちもより大きくなってしまいます。ですから今同じ不安な思いをしている人は、ぜひ見てみてください!
目次
妊娠後期ってどんなの時期?
妊娠後期というのは妊娠して8~10ヶ月目(28週~39週目)の期間のことを言います。
この時期になると、赤ちゃんの体重は1400g~1900gほどになり、体の器官もほぼ完成しています。体が出来上がっているので、ときどきお腹の中でドンドンと暴れたりするのも感じられるようになります。また、おなかはどんどん大きく、重くなっていくので体力的にも、子宮が押し上げられるので物理的にも大きな変化が出てきます。
妊娠中の便秘が胎児に悪影響を及ぼすかも・・・
便秘というのは、便が排出されずにお腹に溜まってしまっている状態の事ですよね?また、便は、食材から栄養などが摂り出された後の、「生ゴミ」のような物です。
生ゴミって時間が経つとひどい臭いを放出し始めますよね?便も同じようにオナラとして放出されますが、このガスは腸からも吸収されて、血液に入り込み全身の血管を巡ります。また、便は毒素も排出するので、この毒素も悪臭といっしょに全身を巡り、肺から出ると口臭、体から出ると体臭、肌から出ると肌荒れなどを引き起こしてしまうのです。
妊婦さんへの影響
もしも妊婦さんの体に毒素や悪臭が回ってしまったら、どうなってしまうでしょう?へその緒を通じて、毒素は胎児にも有害な物質を巡らせてしまいます。実際に、このような有害物質がへその緒から検出された事もあるのです。また、便秘によって「活性酸素」が発生し、これが卵巣に影響を及ぼし、不妊症を引き起こしてしまう事もあります。
過剰に不安がることはありませんが、妊娠後期の便秘は出産前に排出しておかないと、出産時にちょうど産道を塞がれて難産になるリスクもあるので便秘は早く治しておくに越したことはありません!
妊娠後期の便秘の原因は?
妊娠後期は便秘になりやすい原因がたくさんあります。その中には避けることができない原因も多く、便秘になってしまうのも仕方のないことなのですが、できるだけ便秘が悪化しないような生活をするようにしましょう。
プロゲステロンによる影響
妊娠中は、プロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンの分泌が増えます。プロゲステロンは、妊娠の維持に深くかかわる大切なホルモンなのですが、腸の動きをにぶくしてしまう働きもあり、これが便秘の原因となります。
プロゲステロンは妊娠初期から大量に分泌されますが、妊娠後期の8~9ヶ月目にピークをむかえます。
子宮が大きくなり他の内臓を圧迫する
妊娠後期になると、赤ちゃんもかなり大きくなってきます。赤ちゃんの成長と共に大きくなった子宮は、おなかの中で腸を圧迫し腸を動きづらくしてしまいます。
ストレスや疲労による影響
お腹の赤ちゃんに気をつかいながらの生活で疲労がたまってしまったり、出産に対する不安などによってストレスが溜まってしまう人も多いです。ストレスや疲労がたまると、自律神経が乱れ、胃腸が正常に動かなくなってしまいます。
貧血予防の薬の副作用
妊娠中は貧血になってしまう人も少なくありません。そんなときは病院から鉄剤を処方されると思いますが、この鉄剤は便秘になりやすくなるという副作用があります。
ということで、便秘とこれらの原因を解消するのに有効な方法をご紹介していきます!
食事の内容を見直す
つわりが始まると、特定の食べ物だけを食べるようになる人や、食べ物の好みが変わる人もいますが、この影響で便秘になりやすくなってしまう事もあるんです。わざわざ嫌いになった物を食べなくてもいいですが、なるべく精製されていない食品や以下のように便秘に良い食品を選ぶようにしましょう。
食物繊維
食物繊維は、腸内環境を整えてくれる善玉菌のエサとなります。
また、便秘のせいで荒れている腸の中をしっかり掃除してくれます。水分を吸うと大きく膨らむという特性も持っているので、便を大きくして腸を刺激し、便を排泄しやすくしてくれます。
乳酸菌
食物繊維は善玉菌のエサになりますが、乳酸菌は善玉菌そのものとして腸の中で良い働きをしてくれます。腸は善玉菌が増える事でより活発に動くようになるので、ストレスを解消したり、体の免疫機能を高める働きも向上します。
オリゴ糖
オリゴ糖も、腸の中で善玉菌の最高のエサになります。ですから、オリゴ糖は腸内環境を整えるにはピッタリの食材なのです!
水分を多めに取る
妊娠中は、他の人よりたくさんのお水が必要になるので、1日だいたい2Lは摂った方がいいです。水分不足になると、大腸が便から余分に水分を摂りこむようになるので、便が固くなって便秘になってしまいます。。
また、あまり1度に多くのお水を飲みすぎると胃に負担が掛かってしまうので、こまめに少しずつ飲むようにしましょう。
軽い運動をする
つわりがひどかった人に多いのですが、つわりがひどいとあまり動けず、そのあいだに筋力が落ちてしまい、体が動かしづらくなってしまうことがあります。
また、妊娠後期になると体が重たくなり運動不足になる人が多いです。運動不足になると、血液の循環が悪くなり、腸の活動も弱まってしまうため、できるだけ意識して身体を動かすようにしましょう。
散歩
散歩をすると全身の筋肉が動き、血液循環が良くなるので腸の働きを活発にすることができます。歩いている間も、自分が感じている以上に腹筋を使っているので、便秘にもとても効果的です。
掃除
窓拭きや四つん這いでの拭き掃除はちょうどいい軽い運動になります。両腕を伸ばすので、背中側に移動してしまっている腸を刺激することができます。
体がなまってしまうとストレスがたまることにもつながります。ストレスがたまると自律神経が乱れ、それも便秘の原因になってしまいます。ですので、軽い運動で腸を活発化させながらストレスも解消してしまうのがおすすめです。
良い生活習慣を心がけ、自律神経を乱さない
旅行中など普段と違う生活リズムの時に便秘なったことはありませんか?
不規則な生活は自律神経のバランスをくずします。また、自律神経と腸の運動はとても密接な関係にあるのでそのようなことが起きてしまいます。緊張したときに便秘になりやすいのも、自律神経が乱れ、交感神経が優位になるからです。
ですので、自律神経を乱さないようにできるだけ毎日同じ時間に寝る、同じ時間に起きる、同じ時間に食事を摂るなど心がけるようにしましょう。
トイレに行く習慣をつける
朝はやることが多くて忙しいという人も多いと思いますが、便秘を改善するには毎日決まった時間にトイレに行くことが重要です。その習慣を作りやすいのが朝なので、起きて白湯を飲んだり、朝食のときに牛乳やミネラル分の多い硬水を飲むのもおすすめです。朝食の後は、食べ物が胃に入ることで腸が刺激され便意が起こりやすくなるので、その時にトイレに行くようにすると習慣になりやすいです。
はじめは全く便意を感じないかもしれませんが、毎日トイレに入って少しお通じを待ってみることを続けていれば、すこしずつ便意を感じるようになって来ますよ!
身体を温める
真夏でもお風呂につかり身体を温めるようにしましょう。身体が温まると、血液循環がよくなって腸の運動が活発になります。また、入浴は自律神経を整える効果もあるので、
出来るだけ毎日お湯につかるようにしてみましょう。
また、暑い時期は冷たいものを飲みたくなりますよね。しかし体が冷えていると腸のぜんどう運動が低下してしまうので、冷たい飲み物は避け、できるだけ暖かいものを飲むようにしましょう。
マッサージやツボ押し
妊娠中の便秘には、マッサージやツボ押しなどもおすすめです。特別な道具なども必要ないのでとってもお手軽ですし、マッサージの方法やツボの場所を知っていれば、どんな場所でも実践できるのですごく便利です。
マッサージ
おなかをのの字になでるように、優しくマッサージしましょう。妊娠中は腸が背中側に来ていることが多いので背中も同じようにマッサージしましょう。お腹側のマッサージをする時は時計回り、背中側を行う時は反時計回りに行います。背中のマッサージは一人だと難しいので誰かにしてもらった方がよいでしょう。
便秘にとても効果的なツボを以下の記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
便秘薬などのくすりは、、、
妊婦さんの体に強い薬が入ると、赤ちゃんの体にも悪影響を与えてしまう事があります。
特に市販の薬は、妊婦さんには安全でない可能性があるので、どうしても便秘薬を使いたい時は医師の処方をず絶対に受けるようにしましょう。赤ちゃんの体に害が出ない薬を処方してくれますよ!
妊娠中にサプリメントについて
便秘薬の他に、サプリメントを摂りたい人も多いかと思います。しかし、サプリメントには妊婦さんが摂っても問題ない物と、悪影響のある栄養素を含んでいる物があるのです。
鉄分やカルシウム、乳酸菌、オリゴ糖、葉酸などのサプリメントは、摂ってもよいとされています。
これらのサプリメントでも「ちょっと心配だなぁ」と思う人は、妊婦さん用のサプリメントがあるので、試してみるのもオススメです。
反対に、ビタミンAを含むサプリメントを妊婦さんが摂るのは危険なので、注意してください。
妊娠後期の便秘を改善する方法
妊娠後期の便秘を改善する方法は
- 食事を見直す
- 軽い運動をする
- 良い生活習慣を心がけ、自律神経を乱さない
- 身体を温める
- マッサージやツボ押し
です。今すぐ全ての方法を始めなければならない訳ではないので、まずは「続けられそう。」「私の生活に合いそう!」思ったものを試してみて下さい。
妊娠中に便秘になり、排便のときに強くいきみすぎると、腹圧が赤ちゃんにかかってしまったり、子宮収縮をうながしてしまうこともあるので良い事ではありません。また、便が硬いときには痔を引き起きしてしまう原因にもなります。このように便秘はいろいろなリスクを引き起こしてしまうので、自分がつらいだけでなく赤ちゃんのためと思ってできるだけ改善しておきましょう!!
妊娠後期での便秘に苦しむ人が少しでも改善できる事を願っています。
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