「ナッツには便秘を解消する効果がある」って聞いたことはありませんか?反対に「ナッツが便秘を引き起こしてしまう」という話を耳にしたことがあるかもしれません。実はナッツは、とても便秘によい食べ物なのですが、食べ方をまちがえると逆効果になってしまう事があるのです!
私は小腹がすいた時によくナッツを食べるんです。健康や美容にも良くて、その上おいしいので大好きなのですが、ナッツって小さくて食べやすいからか、よく食べすぎてしまうんですよね。するとその次の日に便秘になってしまったり、ニキビができてしまうことが時々ありました。ナッツは食べ方を間違えると逆効果になってしまうので、便秘解消のためにナッツを食べている人、これから食べようと思っている人はぜひ、見てください。
目次
ナッツは健康や美容に良い?悪い?
「ナッツってなに?」と聞かれると、まずアーモンドやクルミなどが思いつきますよね?実はナッツには、以下のようにたくさんの種類があるんです。
- 堅果類(マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツなど)
- 栗種子類(カシューナッツ、ピスタチオ、ごま、かぼちゃの種、ひまわりの種など)
- 核果類)(アーモンド、ココナッツ、くるみ、ぎんなんなど)
また、その他にもピーナッツやそら豆、大豆などもナッツ類として扱われていますよね。
ナッツには、さまざまな健康や美容効果が期待できることから、テレビ番組や雑誌の特集を組まれたりととても注目されています。これらの効果はナッツに含まれる炭水化物や脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの豊富な栄養素によるものです。
しかし、ナッツは食べ過ぎると、私たちの体に便秘などのさまざまな不調を引き起こしかねないのも事実です。ということで、ナッツの良い効果、悪い影響などを具体的にご紹介していくのですが、その前に便秘について少し知っておきましょう。
ナッツが効くかどうかは便秘のタイプによる?
便秘にはいくつかのタイプがあり、ナッツが特に効果的なタイプの便秘は「弛緩性便秘」というタイプです。ですので、まずは自分がどのタイプに当てはまっているのかチェックしてみてください。
弛緩性便秘
「弛緩性便秘」はもっとも多いタイプの便秘です。
胃腸の動きが悪くなったり、腹筋などの筋力が弱ったりすることで、便が腸の中にとどまる時間が長くなります。腸は、便が腸にとどまるあいだ水分を吸収し続けるので、便が固くなり、この便秘になってしまいます。
この便秘になると「お腹がはっているのに排便できない」のような状態になります。
けいれん性便秘
「けいれん性便秘」はいわゆる過敏性腸症候群です。ストレスや精神不安などが原因で、腸の一部分がけいれんし、狭くなってしまうことで、便がスムーズに動かなくなってしまいます。
この便秘になると急に強い便意や痛みを感じたり、「便秘と下痢を繰り返す」などの症状が起きます。
直腸性便秘
この便秘は「スーパー便秘」とも呼ばれ、便意を我慢したり、便秘薬を日常的に使うことで、便意を感じるセンサーが弱くなることで起こってしまいます。こうなると便が直腸に詰まってしまい便秘になってしまいます。
この便秘になると「腸の動きは正常なのに、便意を感じられず排便できない」という苦しい状態になります。
食物繊維?脂肪酸?ナッツは便秘解消に効果的な栄養がたくさん
ナッツが便秘の解消や予防に効果があると言われているのは、ナッツにたくさん含まれる食物繊維が最も大きな理由なのです。さらに、ナッツには脂肪酸や精神安定をうながす成分なども含まれているので、それらも便秘を解消するのにとても役立つのです。
ナッツは食物繊維を多く含んでいる
多くのナッツ類には食物繊維がたくさん含まれています。
食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」がありますが、ナッツに含まれる食物繊維の多くは“不溶性食物繊維”です。
不溶性食物繊維は便のかさを増やすことで、腸を刺激してぜん動運動を活発にすることで排便をうながします。また、不溶性食物繊維が効果的なのは「弛緩性便秘」です。
「直腸性便秘」の症状には逆効果ですので、摂りすぎないようにしましょう。「けいれん性便秘」の場合は、なり始めや症状が落ち着いてきている状態では効果的だといえるでしょう。しかし、ひどい症状があるときに不溶性食物繊維を摂ってしまうと症状が悪化してしまう場合があります。
脂肪酸もたくさん含んでいる
ナッツの多くが“不飽和脂肪酸”もたくさん含んでいます。ナッツに含まれる脂肪酸は良質な脂肪なので、便秘にはとても良いのです。脂肪酸は脂分で便をコーティングしてスムーズな排便を助け、水分が便から出ていかないようにすることで便が硬くなるのも防ぎます。また、腸を刺激して活発にして、便を押し出しやすくしてくれます。
これも主に「弛緩性便秘」に対してと言えます。その他の 「直腸性便秘「けいれん性便秘」に対しては逆効果になる可能性があるので様子を見ながら食べるようにしましょう。
また、妊娠中や産後の女性は便秘に悩まされている人が多いですが、ナッツは妊娠中や授乳中に食べても赤ちゃんに悪い影響を与えることがないのでとってもおすすめです。
便秘解消の他にもナッツにはこんなに良い効果が
美肌・アンチエイジング効果
年齢とともに、「シミ」や「シワ」はどうしても気になってきますよね。このシミやシワが増えたり、肌がたるんでしまう老化の原因は、紫外線やストレスなどによって“活性酸素”が増えすぎてしまうことなのです。この活性酸素を防ぐ効果があるのがビタミンEなのですが、ナッツにはこのビタミンEがたくさん含まれています。
メタボや高血圧の予防、ダイエット効果も
ナッツに含まれる「不飽和脂肪酸」は、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸などと呼ばれる良質な脂肪酸で、以下のように健康にとても良い効果があります。
- 悪玉コレステロールを減らす。
- 善玉コレステロールを増やす。
- 血液をサラサラにする。
これはバターのように常温で固まる脂ではなく、体内でも固まりにくい脂です。また、この影響で血液の流れが良くなると、代謝が上がり痩せやすい体になります。健康的に痩せるにはもってこいですね!
心臓病などの生活習慣病リスクを抑える
ハーバード大学の研究では、ナッツを日常的に食べる人は、食べない人と比べると心臓病による死亡率が29%低いと発表されています。また、その他の生活習慣病予防にも高い効果があります。
ストレス解消やうつ症状に対する効果
クルミなどのナッツは、セロトニンの材料となる栄養素を含んでいます。セロトニンにはイライラやストレス、うつ症状を抑える効果があるので、けいれん性便秘の人におすすめです。
ナッツが便秘を悪化させる3つの原因?
ここまで、「ナッツ類がなぜ便秘対策に良いのか。」ということを説明してきました。しかし、少し食べ方を間違えると、ナッツは便秘を悪化させる原因にもなってしまうのです。
ナッツには油分が多く、高カロリーで、消化に悪い
ナッツには、いくら植物性とはいえ脂分がたくさん含まれています。ですので、カロリーが高く、消化に悪いのも事実なのです。
また食物繊維は消化に時間がかかるので、あまり多く摂りすぎると下痢を引き起こすこともあります。ですから、ナッツは食べ過ぎると腸に長く留まってしまい、腸内環境を悪化させてしまうことによって、便秘を引き起こしてしまうのです。
- 脂肪分が多い
- カロリーが高い
- 消化にわるい
これらの便秘を悪化させてしまう原因は、すべて食べ方に気を付けるだけで簡単に解決することができます!!
太る?肌荒れ?食べすぎるとこんな悪影響も、、、
ナッツは肥満の原因になる?
ナッツはとても栄養価の高い食品ですが、高カロリー、高脂質な食品でもあります。ナッツのカロリーは100gで600kcalほど、またはそれ以上の物も多く、これは1回の食事分に相当するので、食べ過ぎると太ってしまうんです・・・。
ナッツに含まれている脂肪分は、「不飽和脂肪酸」と言って太りにくい脂肪なので、適度な量を食べれば健康効果が高いですが、摂りすぎるとやはり肥満の原因になるのでダイエット中の人は気を付けてください。
肌荒れやニキビに
「ナッツをたくさん食べすぎるとニキビができてしまう。」と聞いた事はありませんか?しかし実際は、ナッツは肌荒れやニキビの直接的な原因になることはありません。
でも、私もナッツを食べてニキビができた事が何回かあります。これは何が原因なのかというと、ナッツ自身ではなく、ナッツの味付けに使われる塩や、調理に使われている油なのです。特に保存状態が悪いものを食べると胃や腸内の環境が悪くなり、肌荒れやニキビといった症状がでることも多いようです。
という事から、ナッツは素焼きやローストされているものなど、なるべくシンプルな調理法のもの、しっかりと密閉保存されているものを選んでくださいね。
まれにアレルギーが発症することも・・・
ナッツを食べすぎると、まれにですがナッツアレルギーになってしまう場合があります。
また、ピスタチオやカシューナッツは“ウルシ科”の樹木です。ウルシは触るとかぶれてしまいますが、この、かぶれてしまう原因となるのが、ウルシに含まれるウルシオールと言われる成分なのですが、この成分はアレルギーも引き起こす事もあります。今まで何のアレルギーも無かったという人でもこのアレルギーが発症する事もあります。また、すでに何らかのアレルギーがある人はそれが悪化してしまう事もあります。
症状は、
- じんましんが出る
- 喉が腫れる、イガイガする
- 下痢や嘔吐
- 腹痛
などがあります。
これら3つの悪影響も、ナッツの選び方や食べ方が間違っているのが原因で起こってしまうのです・・・。
結局ナッツって便秘に良いの?悪いの?
ここまでの情報をまとめると、ナッツには便秘解消に良い食物繊維や脂肪酸がたくさん含まれています。その他にも精神を安定させたり、ストレスを軽減する成分も含まれているので、便秘を解消するのにはとても良い食品、ということでしたね。
反対に、ナッツは高脂質、高カロリーで、さらに消化にも悪い食品とも言えるのです。ですので、食べ過ぎると腸内環境を悪化させ、便秘の原因になってしまうということでした。
ここで何が言えるかというと、ナッツを食べて便秘を解消するには、ナッツのちょうどよい摂取量を知ることがとっても重要なのです!
ということで、それぞれのナッツの摂るべき量とそのナッツの健康、美容効果を説明していきます。
それぞれのナッツの適正摂取量と効果
それぞれのナッツの「特徴」「適正摂取量」「日常的に食べる事で得られる効果」をご紹介します。適正摂取量はこの量を毎日食べなければいけないという物ではなく、これより多く食べると悪影響が出てしまう可能性があるという目安の量です。また、この量を一度に食べるのではなく、食前やおやつの代わりとして2〜3回に分けて食べるのがおすすめです。
胡桃(クルミ)
料理やお菓子作りなどに使ってもおいしい「クルミ」。クルミの果肉は60〜70%が脂質で、そのほとんどが健康にとても良い脂なので、血液をサラサラにする効果が期待できます。女性にはうれしい美肌効果やダイエット効果もあるので、ぜひ取り入れましょう!
おすすめの食べ方
はちみつ漬けにしたクルミを冷ややっこに乗せて食べるのがおすすめです。。豆腐のたんぱく質の吸収を、くるみに含まれる油分が助けてくれます。
クルミの適正摂取量
一日の摂るべきクルミの量は6粒~7粒程度です。くるみのカロリーは一粒約40kcalとやや高めですので、あまり食べ過ぎないようにしましょう。
クルミの便秘解消以外の効果
- 脳卒中や動脈硬化などの生活習慣病の予防
- 美肌やアンチエイジング効果
- ダイエット効果
- ストレス軽減・快眠
- 美髪効果
- 脳機能の向上
- 貧血や冷え性の改善
ピスタチオ
「ナッツの女王」と呼ばれるほど栄養価の高い「ピスタチオ」。「カリウム」が豊富で、余分な塩分や水分を排出してくれるので、高血圧やむくみの予防が期待できます。疲労回復に良いとされる「ビタミンB1」や、貧血の人に良い「鉄分」も含まれているので、ピスタチオは「働く女性の味方」なんです!
ピスタチオの適正摂取量
一日に摂るべきピスタチオの量は40粒程度です。
ピスタチオの便秘解消以外の効果
- 高血圧やむくみや、貧血の予防
- 美肌、アンチエイジング効果
- ダイエット効果
- 生活習慣病予防
- 疲労回復効果
- 眼病予防
アーモンド
おつまみとして大人気の「アーモンド」は、「天然のサプリメント」と呼ばれるほど栄養価が高く、美容、健康ともにたくさんの効果があります。アンチエイジング効果もかなり高いので、女性にもおすすめです!
おすすめの食べ方
ハチミツに漬けたアーモンドをヨーグルトと一緒に食べるのがおすすめです。ハチミツはアーモンドの消化を助ける効果があり、さらにアーモンドの食物繊維がヨーグルトの乳酸菌やビフィズス菌のエサとなるので、菌を活性化させ腸内環境を整える効果がさらにアップします。
アーモンドの適正摂取量
一日に摂るべきアーモンドの量のは約20粒です。
アーモンドの便秘解消以外の効果
- 美肌、アンチエイジング効果
- ダイエット効果
- 動脈硬化や高血圧、骨粗しょう症などの生活習慣病予防
- 肝臓の保護、二日酔いの軽減
- むくみや貧血の防止
ピーナッツ
おつまみやピーナッツバターなどとしても人気の「ピーナッツ」には、食物繊維とオリゴ糖が含まれているので、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善する効果があります。薄皮は少し渋いですが、一緒に食べる事で栄養がアップします。また、老化防止効果のある「ビタミンE」、記憶力向上や学習脳力アップ、認知症予防に良い「レシチン」なども含まれています。
ピーナッツの適正摂取量
一日に摂るべきピーナッツの量の目安は30粒ほどです。
ピーナッツの便秘解消以外の効果
- 美肌、アンチエイジング効果
- 生活習慣病の予防
- 認知症予防
- 脳機能の向上
- 二日酔いの軽減
カシューナッツ
柔らかくて独特の甘さがある「カシューナッツ」にはたくさんのオレイン酸が含まれているので、悪玉コレステロールを減らしてくれるでしょう。また、骨や歯を強くする「ビタミンK」、老化防止や女性ホルモンのバランスを整える効果のある「ビタミンE」も豊富です。
カシューナッツの適正摂取量
一日に摂るべきカシューナッツの量は17粒ほどです。
カシューナッツの便秘解消以外の効果
- 骨粗しょう症などの生活習慣病予防
- 美肌、アンチエイジング効果
- 女性ホルモンを整える効果
- ダイエット効果
- 疲労回復への効果
- むくみや高血圧の予防
マカダミアナッツ
マカダミアナッツの食物繊維はそこまで多くないですが、「オレイン酸」などの脂肪酸による便秘解消への効果が期待できます。また、赤ちゃんの肌にあり年齢とともに失われていく「パルミトレイン酸」という栄養が含まれており、肌の弾力を保つ効果があります。
マカダミアナッツの適正摂取量
一日に摂るべきマカダミアナッツの量は4~5粒程度です。
マカダミアナッツの便秘解消以外の効果
- 美肌効果
- ダイエット効果
- 心筋梗塞などの生活習慣病予防
- 血管を丈夫にする効果
- 貧血や冷え性の予防
- むくみ や高血圧の予防
私が便秘のために食べているおすすめナッツ
一口にナッツと言ってもものすごい数のナッツがありますよね。「ナッツを試したいけどどのナッツを選べばよいか分からない・・・。」「選んでるヒマがないからオススメを教えて!!」という人にはこちらのミックスナッツがオススメです。
こちらが私が便秘を解消した時から今でもずっと食べているミックスナッツですが、これを食べ始めてから私は便秘に悩むことが無くなりました。また腸内環境が改善したおかげか、お肌がきれいになったのもすごく嬉しかったです!
便秘解消のためにナッツを食べるなら、無塩、無添加、素焼きのナッツが絶対におすすめですが、無塩のナッツってどうしても味が物足りなく感じてしまうんですよね・・・。そんな時楽天のミックスナッツランキング1位になっていたこのナッツを試してみたのですが、このナッツは無塩、無添加、素焼きですが味や風味が良く、ナッツ本来の味やサクサク感が楽しめてとってもおいしかったので1回で気に入ってしまいました。
ただ、他のナッツより値段が少し高いので、私は毎回、割安の1キロの物を買っています。1キロあると1日20グラム食べるとして50日分になるのでかなり持ちますよね。
また、このミックスナッツにはくるみ、アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、ピーカンナッツの7種類が入っており、飽きやすい私でも続けて食べる事ができています。
もちろん絶対にこの商品でなければいけない訳ではないですが、早く始めればそれだけ効果も早く出るのでナッツの種類で迷っている人はぜひ、1度試してみてください。
まとめ
ナッツには、食物繊維や脂肪酸など便秘解消に効果的な栄養がたくさん含まれていますが、反対に、高脂質、高カロリーで、消化にも悪いという特徴も持ち合わせているので、食べる量に気を付けることがとっても重要なんです。
それぞれのナッツの適正摂取量は
- 胡桃(クルミ)6~7粒
- ピスタチオ 40粒
- アーモンド 20粒
- ピーナッツ 30粒
- カシューナッツ 17粒
- マカダミアナッツ 4~5粒
のようになっています。
市販されているナッツには、油や塩がたくさん使われているものもあるので、素焼きなどできるだけシンプルな調理法のものを選びましょう!ついつい食べ過ぎてしまいがちなナッツですが、「先に食べる量だけお皿に出しておく」など工夫して、食べ過ぎないようにコントロールしましょう。
この記事が少しでもたくさんの人の役に立つ事を願っています。
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