「ふだんは大丈夫なのに生理中だけ便秘になってしまう」そんな症状に悩んでいませんか?「もともと便秘体質で、生理中にひどくなる・・・」という人もいるかもしれません。
私もこのような症状に悩んでいました。生理中に便秘になってしまうと、もともと生理痛が痛むのにさらに痛みが倍増しているかのように感じますよね。ただでさえ生理が始まるとイライラしてストレスが溜まりやすいのに、さらに便秘による腹痛やお腹の張りが苦しくて、気分が沈んでしまう事も多かったです。「生理中の便秘がつらい・・・」そんな人は、ぜひ見てください!
目次
女性はそもそも便秘になりやすい
男性よりも女性の方が、便秘で悩んでいる人は多いです。
これには理由があり、これは、男性にはない子宮などの部位や、体が平均的に小さいせいで、女性はお腹の中のスペースが狭くなってしまう事なのです。これにより、腸が動きづらく、便秘になりやすくなってしまいます。
生理中の体の中ではこんな事が起きている、、
生理の時の体ではどんな事が起きている?
生理とは、月1回ほど起こる卵巣からの排卵、子宮内膜からの出血の事を言います。この生理周期は、およそ25~35日ごとにやってきます。排卵した後の卵子は、子宮の中で精子を待つのですが、受精しなかった卵子は排出されるのです。この時、子宮の内膜も剥がれ落ちる事で出血が起きます。
便秘は生理痛をひどくしてしまうことも、、、
女性のおなかの中はスペースが小さいと言いましたが、子宮と腸は体の中でとても近い位置にあるので、お互いにかんたんに影響を受けてしまいます。便秘中は、硬い便が腸につまった状態になるので、子宮を圧迫し、生理痛をひどくしてしまいます。
さらに、便秘になると体の代謝が下がってしまいます。すると、ホルモンバランスが乱れてしまい、身体が冷えやすくなります。体が冷えると生理痛も悪化してしまいます。
実は生理中はそれほど便秘になりやすくない
実は生理中はそれほど便秘になりやすい時期とは言えません。どちらかというと生理前の方が便秘になる人は多いです。
生理中の便秘はプロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンが引き起こしますが、プロゲステロンは生理前に最も多く分泌され、生理が始まると少なくなっていくのです。また、生理痛の原因であるプロスタグランジンという物質には、胃腸の収縮をうながす働きがあり、お通じがよくなりやすいと言われています。
生理と女性ホルモンの深い関係
生理が近づいてくると、女性の体では妊娠への準備が始まります。この準備のために、女性ホルモンの量が増えるので、ホルモンのバランスも乱れがちになるのです。
女性ホルモンには、
- 黄体ホルモン(プロゲステロン)
- 卵胞ホルモン(エストロゲン)
という2種類のホルモンがあります。これらは生理に深く関係していて、排卵の前はエストロゲンが増え、排卵から次の生理までの間はプロゲステロンの量が多くなります。
生理中に便秘になるのは、ホルモンが乱れているからかも・・
生活習慣が乱れたり、睡眠や運動が不足していると、生理中にも関わらずプロゲステロンが多く分泌されてしまい、腸の動きが鈍くなってしまいます。プロゲステロンが分泌されると、子宮が小さくなろうとするのを抑え、体内の水分を子宮に溜めこもうとします。これにより腸の中の水分が減り、便が固くなるのです。
また、生理中にまでプロゲステロンの分泌が続いている場合考えられるのが、妊娠です。もし生理中に長く便秘が続いてしまう場合、妊娠の可能性があるのなら一度診断を受けてみることをおすすめします。
妊娠している場合、安易に市販の便秘薬や生理痛のくすりを服用してしまうことは危険です。
生理による出血
生理中は出血しますが、これは古くなった子宮内膜を排出するためで、そうすると体内にある血液の量は減ってしまいます。生理中に貧血やめまいになりやすいのもこのためです。
血液が減ると、代謝が低下してしまうので、冷え性になったり内臓の働きが低下してしまいます。その結果、消化不良が起き、腸の働きも悪くなってしまうため便秘になってしまうことがあるのです。
食欲不振
生理中は、ひどい生理痛や吐き気に悩まされてしまい、どうしても食欲がわかないことがありますよね?
食べ物を十分に食べないと腸の中の物も減ってしまいます。すると腸の動きは悪くなり、しっかりとした大きい便を作ることができなくなります。すると、便がコロコロと小さくなりスッキリとすべて出し切ることができなくなってしまいます。
生理中の便秘は腸内環境を悪化させませんが、生理後も便秘がつづいてことがあります。ということで、生理中であっても便秘を早く解消し、ダラダラと長く続かせないことが大切です。ということで、次は生理中の便秘を解消する方法を紹介します!
水分補給をこまめに
先ほどのとおり、生理中、便秘中は水分や血液が足りなくなりやすいです。このような状態では、便が固まり、排便も滞ってしまいます。意識して、たくさんの水をこまめに飲む事で、腸の動きも活発になり、便がスムーズに動きやすくなるんですよ!
また、水分でも糖分の含まれている物は避けましょう。熱すぎたり、冷たすぎる水も内臓に負担をかけてしまいます。白湯か常温の水にしておきましょう。便を柔らかくする効果のある硬水はオススメです。1度に多く飲むのではなく、1.5~2リットルをこまめに飲むようにしましょう!
食物繊維を多く含むもの、発酵食品をたべましょう
便秘の原因の1つに、「脂質や糖質の摂りすぎ」があります。また、この原因で便秘になっている人は、脂質と糖質以外の栄養素は不足している事が多いです。便秘を改善するために、以下のような腸内環境に良い食品を摂るようにしましょう。
また、便秘を解消するためには朝食をとることも大切です。朝食は食欲がなくてもできるだけ毎日食べるようにしましょう。朝ごはんを食べることは代謝を上げる事にもつながります。
食物繊維
食物繊維は、多くの野菜や果物などにたくさん含まれています。
また、食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」の2種類があります。この2つをバランス良く摂るべきなのですが、1番良い割合は、
水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2
とされています。
水溶性食物繊維は、オクラや山芋、ごぼう、こんにゃく、納豆、海藻類などにたくさん含まれており、腸の善玉菌のとても良いエサになり、腸内環境を改善する効果があります。
食物繊維と水分が同時に摂れる、野菜や果物を使ったジュースもおすすめです。果物は多く入れてしまうと。糖分の摂りすぎになってしまいますので、野菜だけでは飲みづらいという場合に少しだけ入れるようにしましょう。また、市販のものを飲みたいときは、糖分が多く含まれないものを選ぶようにしましょう。
オリゴ糖も、善玉菌にはとても良いエサになるのでオススメです。
不溶性食物繊維には、便をひとまとめにし、大きくする事で腸を刺激する効果があります。
発酵食品で善玉菌を増やす
腸内環境を改善するには、善玉菌自体の数も増やしたいところです。これには、発酵食品が効果的です。代表的な発酵食品には、納豆やキムチ、ヨーグルト、味噌などがあるので、意識的に食べるようにしましょう。
リラックスする時間を作りましょう
生理前はストレスが溜まりやすく、イライラしてしまう事も多いですが、これも大腸の動きを鈍らせる原因になってしまいます。ストレスを軽くするためには、アロマテラピーなどでリラックスするのもオススメですよ。
アロマテラピーは、精神面のリラックス効果が高いので、便秘解消への効果が期待できます。また、精油はリラックス効果のある物を選ぶとさらに良いでしょう。
お腹が冷えると便秘が悪化してしまう事があるので、お腹を冷やさない事も重要です。日ごろからお腹を温めていると、免疫力や血行もアップします。私はよく、腰とおなかの服の上に、使い捨てのカイロを貼っています。子宮や腸などの内臓も温まるので、生理不順や腸などの不調にも効果的です。
ツボやお灸でもとてもリラックスできますよ。お灸は、精神状態や自律神経の安定、血流、美容などの向上にも効果があります。
軽い運動をしましょう
運動や筋肉が不足している事も、便秘の大きな原因の1つになります。ですから、生理前で体がだるいからと言って、ずっと動かないでいるのも便秘を悪化させてしまうのです。
運動やストレッチをすると、全身の血行が良くなり、内臓の動きも活発になるので便秘解消にはとても効果があります
ウォーキングは全身運動なので、腸の運動も活発にすることができます。歩いている間も、自分が感じている以上に腹筋を使っているので、とても効果的です。つらいトレーニングをする必要はなく、自分のできる範囲で、「これなら続けられる!」と思うくらいの負担にしておきましょう。
良い生活習慣を心がけましょう。
不規則な生活をしていたり、十分に睡眠がとれていないことも便秘の原因になっています。早寝早起きを心がけ、朝起きたら太陽の光を浴び白湯を一杯飲む、朝ごはんを食べるなど、生理中は特に良い生活習慣を心がけるようにしましょう!
どうしても出ない時にだけ、便秘薬を使いましょう
あまりおすすめはしませんが、どうしても排便できない時や激しい腹痛を伴う場合は、もっと深刻な状態になる可能性を考えて、病院で便秘薬を処方してもらった方が良いです。市販の便秘薬を使いたい時も、薬剤師の人にまずは相談しましょう。
便秘薬を使うと、体質に合わなかったり、さらに排便が難しくなってしまう人もいます。ですので、便秘薬はどうしても使わないといけない時だけにしましょう。
生理痛の薬と便秘薬を両方飲みたいとき
生理痛と便秘が重なって苦しいときに、どちらの薬も飲みたいときがありますよね。
結論から言うと、便秘薬と生理痛を抑える鎮痛剤の併用には特に問題はないでしょう。しかし、併用とは言っても同じタイミングでは飲まないようにしましょう。便秘薬を飲んだ数時間後に生理痛のくすりを飲むというように、飲む時間をずらしてみましょう。
普段から何かの薬の処方を受けている場合は一度医師に確認をとりましょう。
まとめ
生理中の便秘を解消する方法は、
- 水分をこまめに、たくさんとる。
- 食物繊維の多い食材や、発酵食品を意識して食べる。
- 生活習慣を改善し、毎朝のトイレを習慣づける。
- リラックスできる時間を作る。
- 運動不足を解消する。
「これは自分に合いそう。」と思う方法から試してみてください。
私も毎月やって来る便秘を恐れていましたが、生理中の便秘は時期が大体決まっているので、ふつうの便秘に比べて対策しやすいです。日ごろの生活を少し変えるだけでも、かなり予防する事ができます。
たくさんの人が便秘のストレスから解放されることを願っています。!
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